鑑定師ブログ

TOKI先生 「易者が語る日常の名言集」20


2019年9月3日
占い師:

20 他人を受け入れるには、自分の感情を理解しなければならない

ロック

 発表会でのことは会社内でも評判になり、玉美氏とQ氏は課長から表彰された。とは言ってもオフィスの中で発表されただけだが、玉美氏にとっては初めてのこと。Q氏は「ボーナスぐらいくれてもバチはあたらないだろう」と言っていたが、玉美氏は満足していた。
 あの夜、Q氏と二人で飲んでいて、栄子さんとのことを相談してみた。今までの経緯や彼女から聞いた話、彼女のことが気になってしかたがないことなどを話した。Q氏に「栄子さんが好きなのか?」と聞かれたが、自分でも分からない。園子嬢のことを考えると栄子さんのことはどうでもよくなるし、栄子さんのことを考えると園子嬢のことはどうでもよくなる。しかし、この二人が他の男と一緒にいるところを想像すると全身の毛穴にワサビを注入されたような気分になる。Q氏には園子嬢のことは触れず栄子さんのことだけ相談した。Q氏いわく、それは玉美氏が女性というものを意識し過ぎてるからじゃないかと。女性に慣れていないから、ちょっと親しくなっただけで恋愛を意識してしまう。彼女の過去にこだわるのは栄子さんを恋愛という前提で見ているからだと、一人の友人として見れば彼女の過去に悩まなくて済む。それを受け入れたうえで彼女のことが気になるなら本当の恋かもしれない。それを判断する基準は、玉美氏が何かをやり遂げたとき、あるいは苦しんでいるとき、傍にいてほしいと思えるかどうかだ。栄子さんの顔がうかぶなら栄子さんのことが好きなのだろうとQ氏は語っていた。この仕事が終わったとき、最初に頭にうかんだのは姉・貞子の顔だった。そこで玉美氏は気がついた。栄子さんに惹かれたわけが。Q氏は日本酒を注文するとトイレに向かって行った。時計を見ると十時過ぎ、玉美氏も追加でイモ焼酎を注文した。

 玉美氏は迷っているようだ。一時的に他の道に逃げても、いつかはまたその問題に向かわなければならない。しかし少しの時間を置いたなら気持ちも落ち着いたはず。別の見え方もできるはずだ。
 易の世界では「他人を受け入れるには、自分の感情を理解しなければならない」とある。これは人間関係全般に言えることだが、人間は他人を評価するとき、どうしても自分の主観が入ってしまう。外見や性別、印象など自分の好みの相手には好意的な評価する。逆に嫌いなタイプには良い印象は持たないものだ。
 これに恋愛感情が入ると厄介だ。自分の主観ではなく、相手の主観で考えるからだ。相手の気持ちに依存しすぎたり、期待しすぎたりしてしまうことだってある。「こんなことされたい」とか「こんな人ならいいな」と。しかし現実は、期待通りの行動などしてくれない。だから悩むのだ。ここは相手のことばかり気にするのではなく、冷静になり、自分の気持ちや感情に目をむけてみる。その人といると何が得られるのか、自分がどう感じるのか、楽しいのかどうか。期待する前に、自分はどう感じるのかということに目を向けて、そのときの気持ちを見直せばいい。「仲良くなりたい」と感じたら、その事実を優先させればいい。「事実に目を向ける機会があれば、己を見直すきっかけになる」と武闘派の女性カウンセラーは言っている。






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